2012年4月14日土曜日

ADHD って何 ?: 心という海


この項は、再々お世話になっている俵田氏のサイト
Tawarada Private School から、
「ADHD児療育関連」という大項目に関して、特に印象に残った箇所を抜粋します。
ほぼ完璧なコピペになると思います。

この『ADHD 児療育関連』という大項目に書かれていることは、ADHD 児童のみならず、全ての児童・生徒に適用できる大人の、いや、人間関係全般における心構え、と言っていいように感じます。

ADHD に限らず、児童・生徒に対するこれほど緻密で冷静な、しかも愛情溢れる論述が他にあるのか、私は知りません。

俵田氏には当初から事前にご連絡申し上げてあり、サイト内容を記事にすることに関しては快諾をいただいていることを、念のため申し添えておきます。
不明点などに関しては質問も受け付けていただける(これは私に対してだけではありません)旨の丁寧なご返事もいただいており、心強い限りです。

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まず、「AD/HD児との接し方」というコンテンツです。
保護者用と指導者用に分かれています。

一番大切なのはスキンシップ

僕は指導者として、学習指導から、家庭内の生活指導、親御さんのケアまで幅広く依頼され、数多くのADHD児と関わってきましたが、スキンシップ以上に有効な武器を今まで経験した事がありません。
スキンシップにより、人間は脳内麻薬が出るので、お子さんを落ち着かせる事ができます。
また、親御さん自身も、脳内麻薬の作用でお子さんと接する事が苦痛でなくなってきます。
まず、親子の間にゆるぎない信頼関係を作り、その上で、少しづつ、社会に適応させていけばいいのです。
次に、具体的な指針を上げていきます。

○叱っても良いが、その8倍は誉めること
→「誉めること」が何より大事です。
予期しない答え・反応をした場合でも、ユニークだと誉めましょう。
あなたが発想を転換すれば、誉める材料はいくらでもあることに気付くはずです。
理由:セルフエスティームを下げ、親子関係をこじれさせる第一原因が叱責の過多です。
AD/HD児は、侮辱・非難・被害についてはいつまでも覚えています。これを薄くするには、ひたすら誉めることが第一です。

○叱責する場合は、一貫した論旨を持つ
→当たり前の事ですが、感情的に叱責すると反発を買います。
さらに悪いのが、親の都合やその場の成り行きで、怒る場合と怒らない場合があることです。

理由:AD/HD児は「判断」が非常に苦手です。
ですから、「原則」を確立しなければなりません。
明確なラインがないと、いつまでも混乱が収まらないために、親子関係の悪化を招いてしまいます。

○できる限り、論理的に説明・説得する
→「止めなさい!」と怒鳴る前にも、一呼吸、深呼吸してから、穏やかに話してください。
感情的な叱責は、決して、してはいけません。
「なんで?」「どうして?」攻撃に遭っても、毅然として理由を説明してください。
その為にも、自然界のルール・危険行為・法律の3つについては、常に意識するようにしてください。

理由:AD/HD児は、大変、論理的な思考をします。普段混乱して見えるのは、周りの状況が混乱を助長しているからです。
論理的に話し合えば、必ず、説得できます。
また、頭ごなしに言わないことで、個人を尊重した事になりますから、セルフエスティームを高める上でも、効果があります。

○禁止すべき事柄を決める
→「ルール作りのポイント」を参考にして、お子さんの安全を守るという観点を第一にして、禁止事項を設定しましょう。
これを破った場合は、直ちに対処して、躊躇を見せてはいけません。躊躇は、お子さんを混乱させてしまいます。

理由:「自然界のルールだから」「危険だから」「法律・条例で禁止されているから」これに従って禁止している場合は、胸を張って理由が説明できます。
また、表での迷惑行為は、大体、法律・条例で禁止されています。
法律・条令を遵守しない人間は犯罪者ですから、そのことをしっかり言って聞かせましょう。

○お子さんよりも、まず自分から
→きちんと食事を作っていない、家事ができない、整理が苦手という親御さんに多く出会いました。
遺伝という側面を考えても、多分、親御さんもAD/HDだったのだと思います。
万が一、思い当たる節がある場合にはまず、ご自分も診断を受け、場合によっては薬を服用し、お子さんの模範となってください。

理由:当たり前の話ですが、お子さんに「部屋を片づけろ」と言っておいて、家の中が散らかっていては話になりません。
「晩御飯がカップラーメン」などという状態では、療育も何もありません。自分が模範を示すのは、当然の事です。

○交友関係について把握しておく
→友達がいる場合は、こちらの自宅に招くのを原則とします。
先方にお邪魔する場合は、相手の親御さんと十分に話し合える状態を作ってからにしましょう。
小さい子供のうちなら、最初からこう決めてしまえば大丈夫です。
小学生・中学生になれば「自分の現状」について気付いていますから、「今までのようなトラブルを避けるため」と説明してください。

理由:とにかく、親が補助してでも、なるべく良好な友人関係を作り上げる事です。
親しい友人がいないというAD/HD児は、大変多いと思います。
このことが、本人の精神状態を著しく悪化させます。親以外の人間の愛は、大きな力となるものです。
環境を整えるという点では、「塾にやる」「家庭教師をつける」といったことより、「友達を見つけてやる」ことの方が何十倍も大事なのです。

○定額小遣い制にはしない
→これは「報償」の考え方にも引っかかってきますが、基本的には「お金は稼いでもらう」のが役に立ちます。
金銭管理がルーズなのも特徴ですから、ゴタゴタのもとは作らないのが一番です。
「必要なお金」を、理由を聞いてそのたびに渡すのが良いと思います。
自分で稼がせて自分で管理させる分は、「目標を達成した報償」として渡し、必ず小遣い帳をつけさせて管理してください。
ただし、使い道には口を出さないで下さい。

理由:法律上でも、子供の経済行為は保護者が管理するものです。
「皆はお小遣い」と言われたら、「まずは実績を見せて」と切り返します。
い途に関しては、大人だって煙草等の愚行に金銭を浪費していますので、口を出さないことです。
「子供と大人は違う」などということはありません。「愚行は愚行」です。

○登校下校のルートを把握する
→何か起きるとしたら、十中八九ここです。
一日のスケジュールをお子さんと一緒に確認し、時間管理を徹底してください。
立ち寄りがある場合には、必ず事前の許可制にすること。
できればPHSか携帯を所持させておくと良いでしょう。
PHS・携帯とも「今どこ機能」で居場所を把握できますし、また、警備会社に依頼して犯罪の防止にも使えます。
習い事は、親御さんが同行できないようなら行かせてはいけません。

理由:子供を危険から護るのが、まず、親としての生物学上の義務です。
また、衝動的加害者にもなりがちなのがAD/HD児の特徴でもあります。
これを怠たると、ある日、信じられないような事件に巻き込まれたり、事件を引き起こしたりして泣くはめになります。
「転ばぬ先の杖」が必要なのです。

○お子さんを詰問してはいけません
→どんな場合でも、激しく問い詰めるのは逆効果にしかなりません。
とにかく、穏やかに話してください。
「忘れた」「わからない」と言われたら、素直に受け入れてください。
その上で、どうするのが最善か考えます、事実関係に関しては、目撃者等の第三者を探して、話を聞いてください。

理由:AD/HDは短期記憶に問題があるケースが多いのです。
本当に「忘れている」「わからない」ということが多々あります。
ですから、詰問するとその場しのぎの嘘をつくことになります。
論理的なAD/HD児ですから、親御さんは、その嘘のリアルさに、つい騙されてしまったりするわけです。
後になって怒ると、本人はついた嘘のことも忘れていますから、さらにややこしいことになります。
最初から、詰問しなければ、嘘をつく必要が無いので、嘘が減ることとなります。

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一番大切なのは誉めること

最初に言っておきたいのは、AD/HD児に優しい学級経営は、全ての生徒に優しい学級経営であるということです。
AD/HD児のためにクラスを変えるのではなく、全ての生徒に優しくするためにクラスを変えてたら、AD/HD児にも対応できるようになったというのが理想です。

そこで、指導者にとって重要な「誉める」技術について。

実は、「いいところを探して誉める」というのは上手くいきません。
これは、「無理に誉めている」と感じられてしまうからです。
「誉めるより前に好きになること」というのが最大のコツであると言えます。
さらに、普段から「他人を誉める」訓練をつんでおくこと、というよりは、むしろ、「普段から他人を誉める人になる」ということです。

はっきり言えるのが、「誉めるのが下手な指導者には、AD/HD児は指導できない」ということです。
これは、大変重要ですので、しっかり覚えておいて頂きたいと思います。


methodoneを取る方法

さて、指導者の場合は、スキンシップに関しては難しいものがあります。
昨今、セクシャルハラスメントという言葉がありますし、また、思春期の少年少女は感受性が豊かですから、問題の引き金ともなりかねません。

しかし、やはり重要ですので、十分注意しながら接触してください。
こればかりは、個々の事例で違いが大きすぎるので、ガイドラインを書く事は僕にも不可能です。

方針:積極的に誉める
→たとえば、AD/HD児には、誘導的質問は通じない事が多いのです。
むしろ、全然予期せぬ答えをして、授業の流れを壊してしまう事の方が多いはずです。
しかし、だからといって敬遠しては話になりません。
そのユニークさを活用するのがプロというものです。

解説:セルフエスティーム(自己肯定的感情)が低いのがAD/HD児の特徴です。
しかし、自尊心は人一倍高いのです。ですから、批判されることを何より嫌いますし、他人を馬鹿扱いする言動も多いのです。
ここで、AD/HD児を誉めることによって、セルフエスティームも上がっていきますし、他人を誉める姿勢も出てきます。

方針:場合により違う対応をしない
→叱責する場合の論旨の一貫性は当然のこと、それ以外の生活指導等でも「この場合はこう」という指導の仕方は混乱を誘うだけです。
判断の基準は具体的であるべきですし、禁止行為についてもきちんと説明すべきです。
「規則だから」というのではなく、「何故、この規則が出来たのか」ということを説明するのが基本です。
つまり、「説明できない禁止・指導はしない」ことが大事です。

解説:AD/HD児は、大変理論的な頭脳と、非常に感情的な衝動を併せ持っています。
ですから「説明」という要素はキータームとなります。
AD/HD児の感情を激発させないような説明の仕方、話し方の習得も必須です。

方針:頭ごなしに指導する前に、じっくり状況を整理する
→「止めなさい!」と怒鳴る前に、一呼吸、深呼吸してから、穏やかに話してください。
感情的な叱責は、マイナスになることはあっても、プラスには働きません。
むしろ、指導をかえって困難にしてしまいます。
「なんで?」「どうして?」攻撃に遭っても、にこやかに説明してください。
その為にも、自然界のルール・危険行為・法律の3つについては、常に意識するようにしてください。

解説:AD/HD児は、大変、論理的な思考をします。普段混乱して見えるのは、周りの状況が混乱を助長しているからです。
論理的に話し合えば、必ず、説得できます。
また、頭ごなしに言わないことで、個人を尊重した事になりますから、セルフエスティームを高める上でも、効果があります。

方針:出来る事出来ない事を見分ける
→AD/HD児には「得意な事」「普通に出来る事」「出来るけど、やたらに時間がかかること」「非常に苦手な事」「出来ない事」が存在します。
これらの見分けが、指導上の重要なポイントとなります。

解説:AD/HD児には、「器質的障害」、つまり、構造的な脳の機能障害があるという説が一般的です。
これは、出来ない作業・困難な作業があるということですから、そこのところに注意して「出来る」「出来ない」を見分けてください。
「出来ない事をさせる」のは、肢体不自由児に運動しろというのと同じです。
例えば、板書の書き写しが遅い場合には、後で、写せるようにするとか、プリントを配布するとかします。
アメリカでは、ワープロ・計算機の使用を許可している例もあります。

方針:批判には冷静に対処する
→感情を逆撫でされても、一呼吸、深呼吸をして、大声で怒鳴ったり、手を上げたりしないようにしてください。
AD/HD児は、板書の間違い・プリントの誤字等の指摘が大好きです。
また、授業以外の面、例えば、喫煙行為は弱みでもあり、批判される点も多いので十分注意してください。

解説:AD/HD児は「刺激」を求めるという性向があります。
指導者が、大きく反応すればするほど、「やった!」という気持ちになりこそすれ「反省」という気持ちには結びつきません。
別に「間違いは誰にでもあるから」という対処で構わないわけです。冷静に訂正すれば終わりです。
生活面での悪癖等ある方は、やめたほうが良いでしょう。
愚行は愚行ですから。

方針:いじめには十分な注意を払う
→AD/HD児は「加害者」「被害者」の双方になりやすいのです。
基本的には、「人間が好き」なんですが「好き嫌いが激しい」ので、人間関係に困難を抱えています。
いじめの様態も、かなり複雑なケースを見てきています。日常の観察には、十分な注意が必要です。

解説:友人関係のコントロールが苦手な事も、AD/HD児の特徴です。
これは、「他人の気持ちが想像できない」ということが大きく関わっています。
また、「ウケルためには何でもする」ということが、しばしば、いじめにも事故にも繋がりやすいのです。逆に、「他人を簡単に信じてしまう」という相反する面も持っています。
これは、「物事を表面的にしか捉えられない」という理由からです。
ですから、事情が、しばしば、複雑になりがちです。

方針:連絡帳の活用等、忘れ物防止に努める
→「お知らせ」のプリントや連絡帳を活用して、忘れ物防止を図ってください。
その際には、親御さんと連携して、必ず、帰宅したら連絡用のものを確認するという取り決めを作って置いてください。
口頭での支持は、無効だと思った方が良いでしょう。

解説:短期記憶に問題がありますから、どんな指示も必ず書面にしてください。
さらに、連絡帳やプリントがあること自体忘れますから、必ず、父兄と連携してください。
また、選択的記憶性と言いたいぐらいに、記憶力に「ムラ」があります。
好きなことには驚異的記憶力を発揮しますが、普通の用事は記憶できませんので、分けて考えて下さい。

方針:校内の死角・登下校のルートを把握する
→前述したように「加害者」「被害者」どちらにもなりやすいのがAD/HD児です。
問題化する前に、「機会」を無くすようにすれば、大変、管理しやすくなります。
場合によっては、携帯電話やPHSの携行を許可してください。
防犯ブザーも活用できます。
また、事故の予防の観点からも、特に、校内の死角には注意を払ってください。

解説:アメリカの統計でも、AD/HD児は犯罪にかかわりやすいということが表れています。
生活の大半を過ごすのは学校ですし、そこでの犯罪防止は、現在の日本では必須のことと思います。
また、「調子に乗りやすい」という特徴もありますから、「事故」も起こしやすいと言えます。
校内の死角で事故が起こった場合、一人遊びが好きなAD/HD児ですと、発見の遅れから大変な事になる場合も考えられます。十分な注意が必要です。

方針:AD/HD児は詰問しないようにする
→どんな場合でも、激しく問い詰めるのは逆効果にしかなりません。
とにかく、穏やかに話してください。「忘れた」「わからない」と言われたら、素直に受け入れてください。
その上で、どうするのが最善か考えます、事実関係に関しては、目撃者等の第三者を探して、話を聞いてください。
指導という観点からは事実の把握は大事ですが、本人からは聞き出せないということを前提に、指導を進めてください。

解説:AD/HDは短期記憶に問題があるケースが多いのです。
本当に「忘れている」「わからない」ということが多々あります。
さらに詰問すると、面倒くさい事を嫌うので、手っ取り早く現状から逃げ出そうと、その場しのぎの嘘をつくことになります。
論理的なAD/HD児ですから、その嘘のリアルさに、その場では騙されてしまったりするわけです。
後になって怒ると、本人はついた嘘のことも忘れていますから、さらにややこしいことになります。

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『ルール作り』
というコンテンツでは、ルールを作るための「大原則」を次のように述べておられます。
同氏の哲学の一端が垣間見られます。

○→〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

大原則

●「理由を聞かれて答えられるか」

AD/HDの児童・生徒は「理屈」をこねるのが得意です。
しかし、これを「小理屈」「屁理屈」「小うるさい」と言って、無視したり、怒ったりしてしまう事自体、実は、保護・指導する側の「怠慢」です。

「常識」「当たり前」「決まり事」等々の文句で語られるものたちは、実は、「思考停止」の産物であり、「常識よりも良識」というのが、保護者・指導者のとるべき態度であるということです。

普通の日本人は新興宗教に関して、微妙な「胡散臭さ」を持っていると思いますが、それは信者の「思考停止状態」に違和感があるからです。
しかし、自分達の「社会常識」「できて当たり前」というようなことに関しては、実は「思考停止」の状態である事に気付いていません。

よく、現代社会を批判して、「戦前の日本は・・・」「明治時代の人は・・・」といった論調を耳にしますが、これは、単に、「自分の人格の一部を社会に預けていた」つまり、「思考停止」の状態にあったので「きちんとしている」ように見えていただけです。
社会的に、「親には従うもの」「先生は偉い」といったようなコンセンサスが確立しており、それを利用して社会生活をおくっていただけなのです。


ongologistになる方法

AD/HDの療育に当たってのルール作りは、そのようなコンセンサスが消えうせ、価値観の相対化も行き渡ってしまった現代の日本において、いまだに根強く残っている思考停止状態に支配され、「躾が悪い」「指導ができていない」「こんな子供は隔離しておけ」という人たちからの攻撃から我が子・教え子を護り、社会の財産として花開かせるためになされるのです。
その為に、まず、自分自身が思考停止状態から脱却しましょう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜→●

また、なぜルール作りが必要か、という点に関して、

1.自然界のルールである
2.危険であり、自己に不利益である。
3.法律・条令で禁止されている。

の3点を挙げています。
また、その際の下記のような原則に留意すべきと述べています。
コンテンツ名クリックで詳細が確認できます。

原則1
●保護者・指導者という立場に自信を持つ

原則2
●「禁止行為」は最小限にする

原則3
●「被害防止」「加害防止」に十分な配慮をする

原則4
●ルールの数自体も必要最小限にする

原則5
●ルールを破った場合の罰、守れた場合の報償は速やかに与える。

その他、
「日常生活の心得」
「子育ての工夫」
などのコンテンツも参考になるでしょう。

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児童・生徒の生活の大半は家庭以外では学校でしょう。
学校側の協力が是非とも必要になってくるはずです。

「学校と交渉するには 」
というコンテンツで同氏は、
交渉の基本は文書、とおっしゃっています。
また、ADHD と診断されていない状態で交渉の必要を感じられた場合、少なくとも児童相談所のカウンセラーさんには会っておくほう良いとも述べています。
その際の依頼文書の書き方、校長宛の文書の書き方なども含めてきめ細かく論述されています。
以下に全文を掲載します。

『学校と交渉するには』

最初にご承知置きいただきたいのは、学校の先生方は一般社会よりはるかに厳しく管理されているということです。
一端、校内に入れば外出するにも許可が必要です。
普通の会社などより、ずっと厳しい規則の中で暮らしているのです。
さらに、授業展開に関しても、授業計画を提出し承認をもらわねばならず、その自由度は、高いとは言えないのです。

そういう中で、多くの先生方は自分の教え子の為にベストを尽くそうと考えておられます。
勿論、一般社会がそうであるように、中には、こちらの期待に沿えない先生もいます。
しかし、条理を尽くして交渉すれば、必ず、学校の中に、わかっていただける先生がいらっしゃいます。

また、学校といえど、上の機関、たとえば教育委員会や文部科学省の指導には従わなければなりませんし、出来る事には限りがあります。
世界は「予算」というもので動いているのです。
お子さんの為に出来る事は、出来る限りよい環境を整えることです。
その為にも、「予算の確保」には、常に気を配らなければなりません。
具体的に言えば、しっかりした資料を添えて、交渉は、「上へ上へ」と上げて行けということです。

交渉においては、闇雲に感情に任せて訴えるのではなく、以上のようなことを考慮の上、先生方に味方になってもらうという姿勢を忘れない事です。

1、交渉の基本は文書です

交渉は、全て文書ベースで行ってください。
これは、児童相談所等にご相談なさる際も同様です。
「電話で済ます」というのは、まず交渉の不調という結果にしかなりません。
面倒くさがらずに、しっかりとした文書を作りましょう。
きちんとした文書を示されれば、担任の先生も、上の先生方も、きちんと対応してくださるものです。

具体的な文面に関しては、場面場面で違いますので、おわかりにならない方は、ここの Q&A掲示板 に書くか、メールでご相談ください。
具体的な文例を示すか、お送りいただいた文面を添削させていただきます。

【 児童相談所等への第一回相談文例 】

前略、お忙しい所をご面倒様ですがうちの(続柄)(児童・生徒の名前)(年齢・学年)についてご相談申し上げます。

幼い頃より、(以下、簡単な経過を記述する)という状態でしたが、今回、(以下、現在、もっとも悩んでいる症状・行動を記す)という事態に立ち至り、これ以上、家庭内で、どのように対応していけば良いのか考えあぐねております。

そこで、そちらでカウンセラー様等にご面接いただけるようでしたら、どのような手続きをとればよろしいのかお教えください。
また、(児童・生徒の名前)につきまして、行動から判断すると、注意欠陥多動性障害ではないかと疑っておりますが、何らかの医学的検査をしていただける適当な診断機関をご紹介していただけますでしょうか。

お返事は、手違いを防ぐため文書又はFAXにてご送付いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

【 学校長への第一回相談文例 】

前略、校長先生にはお忙しい所を大変ご面倒様ですが、うちの(続柄)(児童・生徒の名前)(年齢・学年)についてお尋ねしたいことがございまして、失礼をも省みずこのようなお手紙を差し上げました。

実は、担任の先生よりお聞き及びでしょうが、(児童・生徒の名前)は現在(以下、現在、もっとも問題になっている事態を記述する)という状態で、家庭でも出来る限りのことをしておりますが、それだけでは現状を改善する事は難しいようなので、子供にとって長時間の生活の場である学校に、療育に関しましてご協力がいただけるのかお尋ねしたかったのです。

実際の所、(以下、児童相談所の意見・診断機関の診断結果・チェックシートの判定結果等を書く)というような医学的な問題があるようなのです。
そこで、(以下、実施して欲しい措置を具体的に書く)というような措置を講じていただくことは可能でしょうか?
もし、可能であればどのような手続きをとればよろしいのかお教えください。
また、不可能なようでしたら、何らかの代替措置が可能でしょうか?

甚だ勝手なお願いではありますが、お返事は間違いを防ぐため文書又はFAXにてご送付いただければ幸いです。
お忙しい所をお手間でしょうが、私共には学校の方々のご協力が不可欠でございます。
何卒、よろしくお願い申し上げます。

2.文書には具体的な事項を書きます

疑問であれ、要求であれ、必ず「〜はできますか?」「〜という措置を希望します。」のように具体的に書きます。
「〜ということで、どうしましょう?」といった漠然として話では、言われた方も答えようがありません。
「この自治体では、現在の予算の範囲内で、具体的にどのような措置がとっていただけるのか?」という問いにしましょう。

以下に期待できる措置を列挙します。

●ティームティーチングの先生を要請してもらう

●養護学級等に通級で通わせてもらう

●クラス編成を変え、クラスの人数を減らしてもらう

●児童相談所等の専門家と連動して、指導に当たってもらう

●連絡帳・プリント等を活用して忘れ物防止をしてもらう

●定期的に、父兄と会合して学校・家庭での療育を連動させる

●AD/HD・LDの研究会等に積極的に参加して研修してもらう

●AD/HDに関する文書等を配布してもらい、他の父兄に理解を促してもらう

●「いじめ」には、特に注意を払ってもらう

●こちらで用意した資料等を回覧してもらう

3.診断を受けつつ交渉します

まず、出来る限り「先に診断ありき」です。診断機関が混雑しているのは承知していますが、「なんとなくAD/HDのようなんですが」程度の事では誰も動いてはくれません。
具体的な症状が顕著で、すでに問題行動が多く、学校から何回か呼び出されているというようなことでしたら、「疑い」でも措置はしてもらえます。
最低限、児童相談所のカウンセラーさんには会ってみてください。

基本的には、担任の先生、学年主任の先生、教頭先生、校長先生と順々に話は上に上がっていくわけですが、「話の材料」が無くては交渉は進展しません。
必ず、児童相談所等、あなたの自治体の制度に従った機関に相談すること。
診断機関は、紹介してもらっても良いですし、ご自分で探されても結構です。

また、どうしても診断が時間的にかなり先になってしまう場合には、うちのサイトにもありますが、診断機関にそれぞれ診断用のシートがありますから、それでチェックして、具体的にこれだけ症状が当てはまっているからということを示して資料としてください。

4.交渉は粘り強く行いましょう

一端診断が下されると、安心してしまうということがあります。
今まで散々苦労してきたのに誰にもわかってもらえず、やっと、診断が下ったのでこれからは・・・という気持ちになるのはわかりますが、実際は、まだ、スタートラインに立ったばかりなのです。

AD/HDと診断されたからといって、すぐさま、色々な措置が取られる訳ではありません。
実際には、渋々といった形で動き出すケースも多いのです。
なるべく遠慮するようにと、暗に匂わされる場合もあります。
どんどん話を上の機関に上げながら、じっくり交渉していきます。

行政側からも色々いわれる可能性があります。
「お宅だけ特別扱いできない」
しかし、これはただの言い逃れです。
全員、いっせいに行える日など、決して来ないのですから。
「うちの子が第一号」であって悪いわけは、どこにもありません。


かかとをバックアップする方法

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というコンテンツからも一部抜粋してみたいと思います。
子供に対する親の、あるいは児童・生徒に対する教師・指導者の、根本的心構えが論述されています。

1、(お子さんが)AD/HDであると診断された場合

○投薬に期待しすぎても、恐れてもいけません。

医師と細かく連携し、観察日記もつけ続けながら、調整しましょう。
一度信頼したら、医師の指示は守ってください。

○学校等、お子さんの在席している教育機関に対応の要請をしましょう。

相談しても、結果が思わしくない場合は、いろいろ手段があります。
交渉でお困りの場合は、メールを下さい。
学校との交渉の仕方等アドヴァイスさせていただきます。

○リラックス・気分転換を心掛けましょう。

あなたのイライラは、お子さんに反映します。
一生付き合っていくんですから、焦っても仕方ありません。
あなたの気分転換も、療育の一つと考えて下さい。

○「拘り」は捨ててください。

実は、人間は千差万別で「標準」なんてありません。
生きるのに必要な事以外は、「どうでも良いこと」です。
あなたに「拘り」が多いほど、イライラも募りますし、苦しみも深くなります。

○キレそうになっても、5秒間我慢してお子さんを抱きしめてください。

スキンシップは、何よりの特効薬です。
「怒る前に抱きしめる」これを心掛けてください。
人間はスキンシップによって脳内麻薬が作用して、キレ難くなります。

○出来ないことはさせない。

誰も、足が不自由な子に「走れ!」とは言いません。
眼には見えなくとも、障害があるわけですから、出来ない事も存在します。
出来ない事をさせるより「出来る事をやり易くさせる」を心掛けてください。

○教育システムを学びましょう。

ポーカーチッププログラム等、成果を上げているシステムがあります。
また、感覚統合療法なども役に立つ場合があります。
書籍・ネットで積極的に情報を収集し、学びましょう。

○お子さんを守れるのは親御さんだけです。

家族こそ、最後の砦です。このことを忘れないで下さい。
あくまでお子さんを護る、このことが何より重要です。
引け目を感じる必要も、遠慮も関係無し!
あなたのお子さんの生活が第一です。

○犯罪に注意すること。

AD/HD児は、犯罪の加害者にも被害者にもなりやすいのです。
虐めとか、盗み等の噂話には敏感になってください。
ただし、お子さんを詰問しないようにしてください。

○真実はどうでも良い。

日頃、お子さんの虚言癖に悩んでいる方も多いと思います。
真実はどうでも良いのです、信じましょう。
お子さんの言う事を受け入れましょう。
そうしているうちに、嘘をつかなくなります。
だって、嘘をつく必要がないのですから・・・
目の前の苦しみから逃れるために嘘をつくのですから、
受け入れてしまえば、嘘は無くなります。

2、指導者の方々へ


*きつい事を書きます。しかし、必要だから書いています。

○知識・心構えは十分ですか?

スキンシップを心掛けつつ、特別扱いしているように見えないようにします。
なおかつ、対象の児童には、満足・愛情を認識させるように接してください。
様々な教育技術が、書籍で紹介されています。
積極的に情報収集して、日頃の教育に生かしてください。

○問題児童を邪魔者扱いしていませんか?

AD/HD児に限らず、疎外感を持たせては何も解決しません。
また、疎外されているという認識は、AD/HDを著しく悪化させます。
まず、受け入れる事。彼らの存在を前提とした学級経営を考えてください。

○貴方の指示は明瞭ですか?

指示は明確に、できれば黒板に書くか文書にして配ります。
AD/HDに優しい学級経営は、全ての児童に優しい学級経営です。
何度も言い直したりして、混乱を誘っていませんか?
板書も、不十分ではありませんか?

○聴かない生徒が悪いと思っていませんか?

生徒が、先生の言う事を謹聴するというのは当たり前の事ではありません。
ざわざわして、聴いていないとか良く聞こえないのが当たり前です。
貴方の指示が重要だと納得すれば、生徒はきちんと聞きます。
きちんと、論理立てて指示の重要性を説明できていますか。

○教材は適正ですか?

「長年これでやってきた」は何の言い訳にもなりません。
対象とする生徒が変化すれば、経験など無いのも同じです。
毎回、新たな気持ちで、生徒に合わせた教材を用意しましょう。

○出来ない事を無理強いしていませんか?

出来ない事を出来るようにするのが教育ではありません。
知らない事を教えるのが教育です。
自分の言っている事が、足の不自由な子に走れと言っているのと
同じような「ごり押し」でないか、常に、振り返りましょう。

○「これぐらい出来て当たり前」と言っていませんか?

AD/HDは「障害」と「個性」の中間にあります。
当然、「出来ない事」が厳然として存在します。
「標準」とか「当たり前」で判断する事は出来ません。

○問題児童を受け持って運が悪いと思っていませんか?

これは、あなたにとって教育技術を磨くチャンスです。
あなたが、真に教育者か、ここで試されていると考えて下さい。

○プライドが邪魔していませんか?

ネットでも、リアルライフでも、プライドを捨てて協力・助言を仰ぎましょう。
個人が持っている知識・経験などはちっぽけなものです。
子供は社会の財産ですから、皆で育てるのです。

○自分流・自分の基準に拘っていませんか?

生徒を貴方のやり方に適応させるのが教育ではありません。
生徒に生きる力を与えるのが教育の根本です。
主役は貴方ではなく、生徒の方です。

○先生だから偉いと思っていませんか?

尊敬できる部分があるから偉いのです。
生徒を納得させる事が出来てこその指導者です。

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『 見分けのポイント(保護者用) 』

このポイントは、某医科大学のLDセンターの問診表を参考に、僕の経験をもとに加筆訂正したものです。
このページを開設して以来の相談者の方々のご協力によって集まったデータも、加味してあります。プリントアウトして活用してください。

AD/HDは注意力が不足しているとおもうと過集中であったり、多動であるかと思うと全く動かなかったり、暗記が苦手かと思うとデータベースのようであったり、正反対の性質を、しばしば現します。
このポイントも、正反対の現れ方をすることがあります。AD/HD児が百人いれば、百通りの症状の現れ方をします。

このポイントの多くに当てはまるようなら、診断機関を探して診断を受けてください。
その際には、ここのコンテンツ「取り組みへのファーストステップ」を参考にしてください。

【日常生活でのポイント】 

偏食である、食事に関心が無い。

夜寝かせるのに、随分苦労した覚えがある。

就寝時間が遅い傾向がある、常に睡眠不足である。

起床に大変手間がかかる。

しばしば、立ちくらみを起こす。

入浴中に、気分が悪くなる事がよくある。

どうも、一瞬、記憶が途切れているようである。

リアルな嘘をつく。反射的に嘘をつく。

言い訳が非常に多く、一度で行動に移せない。

忘れ物、失くし物が非常に多い。

反射的に、口答えする。

「自分は他人と違う」「天才だ」「隠れた才能がある」とよく言う。

好んで人の気持ちを傷つけていると思うことがある。

「生まれてこない方が良かった」等、自己否定的な口癖がある。

異� ��なほど陽気にはしゃぐ事があるのが目に付く。

他人を馬鹿扱いすることが大好きなようだ。

自分の過失を指示の間違いの所為にし、保護者・指導者を責める。

状況の変化に対応できず、指示が無い事を責める。

他人の失敗は、容赦なく罵る。

本気で謝っていたり、反省しているようには見えない。

気分の変化が激しく、次の行動が読めない。

時間の感覚が普通人と全く違う気がする。

自分の決め事は絶対に変えようとしない。

痛みに関して鈍感であるように見える、または、過敏である。

物音につられる事が多く、集中できない。

チック症状が出ている。

自傷行為が出ている。

動物(実物・ぬいぐるみを問わず)を虐待、又は、溺愛する。

他人に対して、反射的に暴 力をふるう。

執念深く、被害・侮辱・批判を忘れない。

「いらつく」「むかつく」が口癖である。

しばしば「キレテ」しまう、興奮しやすい、かんしゃくを起こしやすい。

人のものを壊すのに躊躇が無い、借りたものを返さない。

夜尿症である、よく失禁する。

幼く見られる、いつも助けを求める。

よくにおいをかぐ。

思わず、人を押したり、物を投げたりする。

流行にはあまり興味が無い、服装に頓着しない。

物事を段取り良く進められない。部屋の整理ができない。

姿勢が悪い。ピシッと座れずに、グニャっとしている。

【遊びに関するポイント】

体の動きがロボットのようで、ゆっくり動作する事ができない。

「ごっこ」遊びができない。役割理解 に欠けている。


友達と遊んでいる最中、理由無く卑屈であったり横柄だったりする。

興奮しやすい、かんしゃくを起こしやすい。

友人と遊ぶ時の暗黙のルールがわからない。

他の子供が話す内容がわかっていない。

走り回る、よじ登る、飛び降りる等の行動が目立つ。

他の子をいじめたり、脅したりする。

仲間と遊ぶよりも、一人で居ることを好む。

【会話に関するポイント】

発音が聞き取りにくい。

会話中に目があらぬ方を向いている。

しゃべりたいときは、何時でも何処でもとにかくしゃべる。止まらない。

思いついたことは、口に出さずにはいられないようだ。

話しているうちに、話の筋道がドンドンずれていく。

どもる� ��焦りのため上手く話す事ができない。

話を最後まで聞かずに、思いついたことを言うために腰を折る。

相手の感情を察する事ができない。

話し掛けられても、ぼんやりしていて聞き逃す。

他の人の会話やゲームに、口を出したり、邪魔したりする。

テレビ等で聞いた言い回しそのままでしゃべる。

自分が言った事は、相手に全て通じており、理解されていると思っている。

言い間違いが多い、文脈がわからない、人の名前を間違える。

カンゴクサン、バラナ、ダイオン等、間違った語音でしゃべる。

コチョレート、トウモコロシ、エベレーター等、音節が入れ替わる。

【学習上のポイント】

習った事をすぐに忘れる。

算数・数学の応用問題が、意味がわからないためにできない。

計算過程を記述しない、しばしば、省略する。

作文が苦手である。短文すら作れない。

説明が回りくどすぎる、説明する事ができない。

音読が棒読みであり、感情を込められない。

音読で切る個所がおかしい、意味がわかっていないで読んでいる。

新しい分野の勉強は習得しにくい。

「手を付ける」等の慣用語句を、字義通りに理解してしまう。

失敗を異様に恐れる。完璧でないと気が済まない。

提出物を出さない、親への連絡等を見せない。

ノート・教科書が汚い。きれいに使えない。

字がきたない。丁寧に書く事ができない。字の大きさ等のバランスが悪い。

絵が下� �である、又は、異様に精細な絵を書く。

手先が不器用である、又は、異様に器用である。

音痴である、リズム感が無い、又は、異様に音程が確かである。

特定の分野には、まるで生き字引のように精通している。

根気と集中の必要な精神的作業を嫌がる。

頭の切り替えができない、非常に遅い。

ずば抜けた記憶力を見せるときがある。

ずば抜けた集中力を見せることがある。

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『 見分けのポイント(指導者用)』

このポイントは、某医科大学のLDセンターの問診表を参考に、僕の経験をもとに加筆訂正したものです。
このページを開設して以来の相談者の方々のご協力によって集まったデータも、加味してあります。プリントアウトして活用してください。

AD/HDは注意力が不足しているとおもうと過集中であったり、多動であるかと思うと全く動かなかったり、暗記が苦手かと思うとデータベースのようであったり、正反対の性質を、しばしば現します。
このポイントも、正反対の現れ方をすることがあります。
AD/HD児が百人いれば、百通りの症状の現れ方をします。

このポイントの多くに当てはまるようなら、父兄に対して、診断を受けるように説得してみてください。
指導上、是非、知っておくべき事です。
父兄の次に長く子供に接するのは指導者なのですから。

【学習上のポイント】

習った事をすぐに忘れる。

質問に、予想もしなかったような答えを返す。

算数・数学の応用問題が、意味がわからないためにできない。

計算過程を記述しない、しばしば、省略する。

漢字・年号・公式・元素記号等の棒暗記ができない。

英単語が暗記できない、英語の読みが理解できない。

作文が苦手である。短文すら作れない。

説明が回りくどすぎる、説明する事ができない。

音読が棒読みであり、感情を込められない。

音読で切る個所がおかしい、意味がわかっていないで読んでいる。

新しい分野の勉強は習得しにくい。

板書を写す事が遅い、間違って写している、意味を理解していない。

「手を付ける」等の慣用語句を、字義 通りに理解してしまう。

授業で、指名される前に答えてしまう。順番が待てない。

他の児童生徒より、明らかに集中時間が短い。

失敗を異様に恐れる。完璧でないと気が済まない。

授業中、しばしば、立ち歩く。教室から出て行く。

机・ロッカー・筆箱・道具箱・かばん等の整理ができない。

必要なものが取り出せずに、いつも慌てている。

提出物を出さない、親への連絡等を見せない。

ノート・教科書が汚い。きれいに使えない。

字がきたない。丁寧に書く事ができない。字の大きさ等のバランスが悪い。

絵が下手である、又は、異様に精細な絵を書く。

手先が不器用である、又は、異様に器用である。

音痴である、リズム感が無い、又は、異様に音程が確かである。

特 定の分野には、まるで生き字引のように精通している。

座っていても、もぞもぞと手足を動かしている。

姿勢が悪い。ピシッと座れずに、グニャっとしている。

根気と集中の必要な精神的作業を嫌がる。

頭の切り替えができない、非常に遅い。

ずば抜けた記憶力を見せるときがある。

ずば抜けた集中力を見せることがある。

【会話に関するポイント】

発音が聞き取りにくい。

会話中に目が合う事が少ない。

しゃべりはじめると止まらない。

相手の感情を察する事ができない。

どもる、焦りのため上手く話す事ができない。

話し掛けられても、ぼんやりしていて聞き逃す。

思いついたことは、口に出さずにはいられないようだ。

他の人の会話やゲーム� �、口を出したり、邪魔したりする。

テレビ等で聞いた言い回しそのままでしゃべる。

自分が言った事は、相手に全て通じており、承知していると思っている。

言い間違いが多い、文脈がわからない、人の名前を間違える。

カンゴクサン、バラナ、ダイオン等、間違った語音でしゃべる。

コチョレート、トウモコロシ、エベレーター等、音節が入れ替わる。

話を最後まで聞かずに、思いついたことを言うために腰を折る。

【遊びに関するポイント】

運動させると、動きがギクシャクしている。

「ごっこ」「見立て」の遊びができない。

しばしば「キレテ」しまう。

興奮しやすい、かんしゃくを起こしやすい。

友人と遊ぶ時の暗黙のルールがわからない。

他の子供 が話す内容がわかっていない。

走り回る、よじ登る、飛び降りる等の行動が目立つ。

他の子をいじめたり、脅したりする。

仲間と遊ぶよりも、一人で居ることを好む。

【その他生活上のポイント】

虚言癖がある。

言い訳が非常に多い、ぐずる。

忘れ物、失くし物が非常に多い。

大人に対して、しばしば、挑戦的な言動をし、口論を挑む。

反射的に、大人の言う事に言い返す、反抗する。

「自分は他人と違う」「天才だ」「隠れた才能がある」とよく言う。

意図的に、他人の気分を害するような行動・発言を繰り返す。

しばしば、自己否定的な言動をする。

他人を馬鹿扱いすることを好む。

自分の非を人の所為にする、責任を回避する。

気分の変化が� �しく、周りをピリピリさせる。

待ち合わせの時間等を守るのが苦手である、又は、異常に固守する。

自分が一度決めた習慣、様式、形式に異常に拘る。

痛みに関して鈍感であるように見える。

物音や触覚に敏感である。

普段と違うパターンのことを嫌がる。

チック症状が出ている。

動物を残酷に扱う。

他人に対して暴力を加える、暴力に歯止めが無い。

意地悪、執念深い、被害・侮辱を忘れない。

「いらつく」「むかつく」が口癖である。

しばしば「キレテ」しまう、興奮しやすい、かんしゃくを起こしやすい。

人のものを壊すのに躊躇が無い、借りたものを返さない。

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今回の VOL.10 は 俵田氏の論述再掲のみで終わります。

まだまだ知りたいことはありますが、このカテゴリーはとりあえず次回で一旦終了します。
次回の VOL.11 では、今まで学んだことを復習しながら、全般的な感想を述べてみるつもりです。
 



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